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「精液検査を受けてみたけど、結果の見方がわからない」「基準値を下回っていたが、どうすればいいかわからない」――そんな不安を抱えるカップルは少なくありません。
精液検査は男性不妊の原因を探る最初のステップとして非常に重要です。この記事では、WHO(世界保健機関)が2021年に改訂した最新の基準値(第6版)をもとに、各数値の意味と見方、そして結果が思わしくなかった場合の具体的な改善ステップをわかりやすく解説します。
なお、本記事はあくまで参考情報です。正確な診断・治療については必ず医師にご相談ください。
精液検査とは?検査でわかることと重要性
精液検査(精液分析)とは、精液中の精子の数・動き・形を調べる検査です。不妊の原因は男女ほぼ同等の割合で存在するとされており、男性側の検査は不妊治療の最初の一歩として欠かせません。
検査では主に以下の項目を調べます。
- 精液量(何mlの精液が出るか)
- 精子濃度(1mlあたりの精子数)
- 総精子数(精液量×精子濃度)
- 精子運動率・前進運動率
- 精子の正常形態率
- 白血球数・凝固・液化などの所見
クリニックでの検査が最も精度が高いですが、自宅用の精子測定キットで事前にセルフチェックすることも可能です。詳細は男性不妊検査の完全ガイドもあわせてご確認ください。
【最新】WHO精液検査基準値(第6版・2021年版)の一覧

WHOは2021年に精液検査の基準値を改訂しました(第6版)。以下の表が最新の「下限参照値(5パーセンタイル値)」です。
| 検査項目 | 下限参照値(第6版) | 意味・補足 |
|---|---|---|
| 精液量 | ≥ 1.4 mL | 少なすぎると精子の輸送に影響 |
| 精子濃度 | ≥ 16 × 10&sup6;/mL | 1mLあたり1,600万個以上が目安 |
| 総精子数 | ≥ 39 × 10&sup6; | 1回の射精で3,900万個以上 |
| 総運動率 | ≥ 42% | 動いている精子の割合 |
| 前進運動率 | ≥ 30% | 前に進む運動をしている精子の割合 |
| 正常形態率 | ≥ 4% | クルーガー厳格基準による正常形の割合 |
| 生存率 | ≥ 54% | 生きている精子の割合 |
| pH | ≥ 7.2 | 弱アルカリ性が正常 |
※上記はWHO精液検査マニュアル第6版(2021年)の下限参照値(5パーセンタイル値)です。
各項目の見方と意味(精液量・精子濃度・総精子数・運動率・正常形態率など)
精液量は、精嚢・前立腺などの付属腺の機能を反映します。1.4mL未満の場合(乏精液症)は、精路閉塞や射精障害の可能性も考えられます。
精子濃度・総精子数は精巣の造精機能を示す重要な指標です。濃度が16×10⁶/mL未満の場合は「乏精子症」と呼ばれ、総精子数が0の場合は「無精子症」となります。
運動率は受精のために精子が卵管を移動できるかを示します。前進運動率が特に重要で、活発に前に進む精子の割合が低い場合(精子無力症)は自然妊娠が難しくなる可能性があります。
正常形態率は4%以上が基準ですが、正常精子が非常に少ない「奇形精子症」でも自然妊娠の可能性はゼロではありません。形態率のみで妊娠の可否を判断するのは難しく、他の項目と総合的に評価することが大切です。
基準値(下限参照値)を下回った場合の臨床的意味
基準値を1項目でも下回った場合でも、すぐに妊娠不可能というわけではありません。下限参照値はあくまで「自然妊娠したパートナーを持つ男性の下位5%の値」であり、この値を下回っていても自然妊娠しているケースも多くあります。
ただし、複数の項目が基準を下回る場合や著しく低い数値の場合は、泌尿器科または生殖医療専門医への相談を強くおすすめします。
精液検査の結果が変動しやすい理由と受けるべき回数
精液検査の数値は、同一人物でも検査のたびに大きく変動することが知られています。主な要因としては以下が挙げられます。
- 禁欲期間:2〜7日が推奨。短すぎても長すぎても数値に影響します
- 採取時のストレス・緊張:採取環境も結果に影響することがあります
- 発熱・体調不良:高熱後は2〜3ヶ月間、数値が低下することがあります
- 飲酒・喫煙・睡眠不足:一時的に数値を悪化させる可能性があります
- 精子の生成サイクル:精子が完成するまで約74日かかります
そのため、1回の検査で判断するのではなく、2〜3週間以上間隔をあけて2回以上検査することが推奨されています。1回の検査結果が悪かったとしても、過度に心配しすぎる必要はありません。
精子の数値が良くなかった場合の改善ステップ

検査結果が基準値を下回った場合でも、生活習慣の改善によって精子の状態が変化する可能性があります。ただし、これらの改善によって必ず妊娠できるわけではなく、重篤な場合は医療介入が必要です。あくまで日常生活でできるサポートとしてご参考ください。
Step 1. 生活習慣の見直し(禁煙・禁欲期間の調整・サウナ等の熱を避ける)
✅ 禁煙する:喫煙は酸化ストレスを高め、精子DNAへのダメージに関わるとされています。
✅ サウナ・長時間の入浴を控える:精巣は体温より低い温度でなければ正常に機能しません。熱への長時間暴露を避けましょう。
✅ 禁欲期間を2〜7日に調整する:禁欲期間が長すぎると運動率が低下する場合があります。
✅ 飲酒を控え、十分な睡眠をとる:睡眠不足はホルモンバランスに影響するとされています。
Step 2. 精子に良い栄養素と男性用サプリの活用
精子の生成には特定の栄養素が関わるとされています。食事で摂取しにくい場合は、サプリメントの活用も選択肢のひとつです。
- 亜鉛:精子の生成・テストステロン産生に関わる栄養素として知られています(牡蠣・赤身肉・ナッツ類などに豊富)
- コエンザイムQ10(CoQ10):精子のエネルギー代謝をサポートするとされています
- ビタミンE・C:抗酸化作用により精子を酸化ストレスから守るとされています
- 葉酸:精子のDNA合成に関わる栄養素として知られています
- L-カルニチン:精子の運動エネルギー産生に関与するとされています
これらの栄養素をバランスよく配合した男性用妊活サプリとして注目されているのがmakana(マカナ)です。亜鉛・CoQ10・葉酸など男性妊活に関わる栄養素を手軽に補いたい方に選ばれています。
食事での摂取も大切です。詳しくは精子を増やす食べ物・栄養素まとめもご参照ください。また、男性向けサプリの比較は男性向けサプリおすすめランキングもご覧ください。
Step 3. 自宅で手軽にできる「シリンジ法」の導入
精子の数値に不安がある場合や、タイミングを逃したくない場合に、自宅でできるシリンジ法(人工授精の家庭版)を取り入れるカップルも増えています。シリンジ法は、採取した精液を専用器具で直接子宮口付近に注入する方法で、精子が卵子に届きやすくなる可能性があります。
自宅でのシリンジ法には専用キットの使用が衛生面・使いやすさの点でおすすめです。
タイミング法との組み合わせについてはタイミング法の基本ガイドもあわせてご覧ください。
Step 4. 泌尿器科・婦人科での再検査と医師への相談
生活習慣の改善を3〜6ヶ月続けても妊娠の兆しがない場合や、初回の検査数値が著しく低い場合は、泌尿器科や生殖医療専門クリニックへの受診を強くおすすめします。精索静脈瘤など外科的治療で改善できる原因が見つかる場合もあります。
パートナーのサポートについては夫のサポート方法まとめも参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 自宅用の精子測定キットとクリニックの検査の違いは?
自宅用の精子測定キット(スマートフォンと連携するタイプなど)は、精子濃度や運動率の目安を手軽に確認できる点が魅力です。ただし、正確性・検査項目の網羅性においてはクリニックでの検査が圧倒的に精度が高く、形態率や白血球数など詳細な項目はクリニックでしか調べられません。自宅キットはあくまで参考程度にとどめ、妊活に本格的に取り組む場合はクリニックでの検査をおすすめします。
Q2. 検査のための正しい禁欲期間は何日?
WHOが推奨する禁欲期間は2〜7日間です。禁欲期間が短すぎると総精子数が少なくなり、長すぎると死滅した精子が増えて運動率が低下する傾向があります。最も再現性の高い結果を得るためには、2〜4日間の禁欲期間が一般的に推奨されています。
Q3. 精液検査で異常があれば、自然妊娠は不可能なの?
そんなことはありません。精液検査の数値が基準値を下回っていても、自然妊娠しているカップルは多くいます。数値はあくまで参考指標のひとつです。ただし、複数の項目が著しく基準を下回る場合や、無精子症の場合は医療介入が必要になるケースもあります。まずは医師の診断を受けることが大切です。焦らず、専門家に相談しながら二人で取り組んでいきましょう。
まとめ
精液検査はWHO第6版(2021年)の基準値をもとに、精液量・精子濃度・運動率・形態率などを総合的に評価します。1回の結果に一喜一憂せず、2回以上の検査で傾向を把握することが大切です。
- ✅ WHO2021年基準値:精液量≥1.4mL、精子濃度≥16×10&sup6;/mL、総精子数≥39×10&sup6;、運動率≥42%、前進運動率≥30%、正常形態率≥4%
- ✅ 数値が低い場合は、生活習慣の見直し・栄養補給・シリンジ法などを検討しましょう
- ✅ これらの改善で必ず妊娠できるわけではないため、3〜6ヶ月改善しても変化がない場合は専門医への受診を
- ✅ 妊活は二人三脚。パートナーと協力しながら、焦らず取り組むことが大切です
男性不妊の検査や対策についての詳細は男性不妊検査ガイドもあわせてご覧ください。
本記事の情報は一般的な参考情報であり、医療アドバイスではありません。個別の症状・治療については、必ず医師にご相談ください。

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